オムロンのテクノロジー
Jun 25, 2024電子機器の品質向上に貢献する高性能基板外観検査装置
家電製品や携帯電話などの電子機器には、電子部品を溶接し、回路配線を施した「プリント基板」が使用されている箇所が多くあります。これらの回路を構成する電子部品の一つでも溶接がしっかりしていないと、電子機器全体が正常に動作しなくなります。近年、携帯電話などの小型化に伴いプリント基板の高密度化が進み、溶接結果を肉眼で正確かつ迅速に確認することができない段階になってきています。
オムロンのPCB外観検査装置を使えば、1平方ミリメートル以下の中に数百個の電子部品が実装された携帯電話のプリント基板であっても、溶接結果の確認にかかる時間はわずか25秒です。また、プリント基板外観検査装置で収集したデータをナレッジとして管理することができ、「不良品をなくす」から「不良品を出さない」へと進化し、電子機器の品質向上に貢献できます。
技術 特殊溶接結果認識技術
高品質な製品づくりを支える溶接結果認識技術
オムロンのプリント基板外観検査装置(VT-S)はカラーハイライトを採用しています。カラーハイライト法とは、カメラで溶接面の3次元形状を撮影し、それを2次元画像として色相情報を検出し、その画像に基づいて溶接結果を判定する方法です。プリント基板上から溶接面に赤・緑・青の光を照射し、さまざまな色の反射光を真上にあるカメラで捉えます。
溶接面の角度によりカメラの方向にどの色が映るかが異なるため、プリント基板間の溶接状態を検出する「色の変化」として利用できます。
つまり、電子部品の溶接が正しいかどうかをその色相形状によって判断することができるのです。